今回は韓国語の発音変化の一つ、『鼻音化』について解説していきます。
鼻音化とはどのような変化か
鼻音化には大きく分けて2つあります。まずは一つ目。
鼻音化のパターン1
鼻音化とは、パッチム『 ㅂ ㄷ ㄱ 』の次に『ㄴ ㅇ ㄹ ㅁ』が来る時に、『ㅂ ㄷ ㄱ』がそれぞれ『 ㅁ ㄴ ㅇ 』に変わることをいいます。なお、『 ㅂ ㄷ ㄱ 』と、『ㄴ ㅇ ㄹ ㅁ』はそれぞれ『ば(ㅂ)た(ㄷ)こ(ㄱ)』、『の(ㄴ ㅇ)ろ(ㄹ)ま(ㅁ)』と語呂合わせで覚えちゃいましょう。あわせて、『ばた子のろまですね』と覚えてもいいかもしれません。
例として、감사합니다(ありがとうございます。)をあげましょう。この中のㅂ(ピウプ)は、『ㄴ ㅇ (の)ㄹ (ろ)ㅁ(ま)』のひとつ、ㄴ(二ウン)につながってますね。なので鼻音化がおきます。ㅂ(ピウプ)をㅁ(ミウム)に変えて、[감사함니다.](カmサハmニダ)と、発音します。
鼻音化の原理
この鼻音化、一見すると覚えること多いなと思うかもしれないですけど、実は簡単な原理によって成り立ってるんです。
『ㅂとㅁ』、『ㄷとㄴ』、『ㄱとㅇ』、それぞれの組み合わせに共通点があるんですが、分かるでしょうか?
…
答えは、使う口の位置、ですね。
上から順番にみていきましょう。
最初は歯茎の裏を使う『たちつてと』と、『ン』の組み合わせです。韓国語にはㄴ(二ウン)とㅇ(イウン)の二つの『ン』がありますが、ここで使ってるのは『ㄴ』の方です。
二つ目は、舌を丸めてのどの前で発音する『かきくけこ』と、同じ場所で発音する『ン』の組み合わせです。ここで使ってるのは『ㅇ』の方です。韓国語の『ン』は、日本語表記は同じでも、使ってる口の位置が違うんですね。
最後は、くちびるを使う『ぱぴぷぺぽ』と、『まみむめも』の組み合わせです。
注意事項)パッチムだとㄷに変化する文字
ここで注意しなければならないのは、パッチムの時だけㄷ(ティグ)に化ける文字があるということです。
- ㅎ
- ㅊ
- ㅈ
- ㅌ
- ㅅ
- ㅆ
上に挙げた6つの文字はパッチムの時はㄷに変わってしまう厄介なやつらです。
例えば、맞나?(合ってる??)は、ㅈがパッチムに来てるのでㄷに変化して、맏나?となり、さらに鼻音化が起きて、最終的に[만나]?となります。
맞나?
↓
맏나?
↓
만나(マンナ)?
鼻音化のパターン2
二つ目の鼻音化は、ㄹ(リウル)の前に来るパッチムは鼻音化し、さらにㄹはㄴ(二ウン)に変わると言う法則です。二段階で変わります。ただし、もともと鼻音のものは変わりません。鼻音とは『ㄴ ㅇ ㅁ』の三つの文字のことです。冒頭で説明した四つの『ㄴ ㅇ ㄹ ㅁ』のうち、ㄹ以外のことですね。
例えば、학력(学力)を例としてみてみましょう。
まずは、パッチムㄱ(キゥッ)が鼻音化して、
항력
となり、さらにㄹをㄴに変えて、最終的には、
[항녁](ハンニョk)
となります。
もう一つ、同じパターンの협력(協力)考えてみます。
まずは、鼻音化して、혐력となり、次にㄹをㄴに変えて、[혐녁](ヒョmニョk)となります。
難しいですが、一つ一つに分解すれば法則としては単純ではないでしょうか?
最後にもともとパッチムが鼻音の単語もみてみましょう。
심리(心理)のㄹの前にあるパッチムは鼻音『ㄴ ㅇ ㅁ』の中の1つ、『ㅁ(ミウム)』ですね。
なので、最初のステップは飛ばして、単純にㄹをㄴに変えまして、
[심니] (シm二)
と、なります。
問題を解いて慣れましょう
以上で鼻音化の説明は終わりです。かなり内容が多かったと思います。あとは法則に慣れていきましょう。
- [정니]
- [심년]
- [거진말]
- [한궁말]
- [수엄뇨]
- [암머리]
- [궁민]
次の学習におすすめ
鼻音化の知識を前提にした発音変化に『ㄴ挿入(添加)』という発音変化があります。鼻音化を完璧にしたあとはこちらをおすすめします。なお、ㄴ挿入の学習には『流音化』の知識も必要になってきますので、流音化をまだ知らないよという方は以下に載せておくので、あわせてご覧ください
今日の記事は以上です!
最後までよんでいただいてありがとうございました!^^