【伝説の投資家に学ぶ】危機の時代を乗り越えるための思考/ジム・ロジャーズ

【伝説の投資家に学ぶ】危機の時代を乗り越えるための思考/ジム・ロジャーズ 書評

コロナによって世界がどんなふうに変わっていくんだろう

これからの変化について行けるか心配

コロナの影響で多くの人がこれからの変化に対して危機感を抱いていますが、一体どれくらいの人がその危機に対処することが出来るでしょうか。

コロナに対する多くの書籍が出版される中、伝説の冒険投資家、ジム・ロジャーズも「危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来」と題してコロナについての自身の見解を述べました。

今回は、多くの危機に対して未来を予測し、むしろ危機が起こるたびに一人、莫大な利益を得てきたジム・ロジャーズがいったいどのような思考をしているのかを本書を通して学んでいきたいと思います。

著者ジム・ロジャースと、本の概要について

著者ジム・ロジャースと、本の概要について

著者について

ジム・ロジャーズはジョージ・ソロス、ウォーレン・バフェットと並ぶ、世界三大投資家の一人です。

その中でも、ジム・ロジャーズは「冒険投資家」と呼ばれています。

37歳で引退して、バイクに乗って世界を旅した著者は自らの目で多くのことを見聞きしていきます。

特に、当時まだ注目されていなかった中国に行った時は興奮がおさまらなかったと言います。

アメリカに戻り、中国の未来について知人に話をしても誰も彼の話を信じようとはしませんでした。

人が見ないものを見て、誰も行こうとも思わないところへ足を運んでいくことによって、彼は着実に独自の視点を養っていきました。

その後、リーマンショックを的中させたりして、ますます世界的な権威を持つようになっていきます。

現在は、韓国に注目していて日韓トンネル研究会顧問としても活動してしているようですね。

本書の概要

全部で7章構成となっています。

  • 第1章 リーマンを超える危機が来る必然
  • 第2章 過去の危機では何が起きたのか
  • 第3章 危機の際にどう行動すべきなのか
  • 第4章 お金持ちになるために大事なこと
  • 第5章 私の生き方
  • 第6章 世界はどこへ行くのか
  • 第7章 未来の正しい見方─社会の常識を疑え

コロナについての話が主になると思いきや、割とコロナの話は少なめです。

危機に対する考え方、過去の危機についての話、これから脚光を浴びる場所についての予測など、扱う分野は多岐にわたります。

ジム・ロジャースの今の考え方がまとまっている一冊と言えるでしょう。

【伝説の投資家に学ぶ】危機の時代を乗り越えるための思考

【伝説の投資家に学ぶ】危機の時代を乗り越えるための思考

今回はその中でも、彼の生き方や考え方について書かれていた部分を紹介していきます。

著者が何度も繰り返している主張は三つありました。

  • 金を儲けたいなら、「ホットティップ」を求めるな
  • 歴史から多くのこと学ぶ
  • 常識を疑え

金を儲けたいなら、「ホットティップ」を求めるな

金を儲けたいなら、「ホットティップ」を求めるな

誰しもいかにラクに儲けられるかを考えてしまいます。

ジム・ロジャースほどの投資家になると、「どこに投資すればいいか教えてくれ」と耳にたこが出来るほど尋ねられるそうです。

気持ちはわかりますね。。

ただ、ジムロジャースはそのような人に「ホットティップを求めるな!」と言います。

ホットティップとは楽して稼ぐ方法のことですが、なぜホットティップを求めてはいけないのでしょうか。

それは、お金を儲けるためには自分の頭で考えて、調べることがとても大切だからです。

ロジャーズも決してラクに儲けてるわけではありません。歴史書、哲学書から最新のテクノロジーについても把握して、現地に行っていろいろとリサーチもしています。その上で投資先を決定しているんですから、そりゃ成功する確率は高いように思えます。

しかし、実践できているかというと、そうでない人の方が多いですよね。

大学で学ぶことをしっかりとリサーチしてから決定する人、類似商品を徹底的に調べる人、選挙で投票する時に候補者の過去を全て調べ上げる人、身近な例を想像してみても実践することの難しさがわかります。

事実を把握して、未来を予測する。

ジムロジャーズが投資家として成功した方法は単純ですが、真似をするには手間がかかりますね。

逆に言えば手間を惜しまないことが出来るようになれば確実に資産を増やすことができそうです。

歴史から多くのこと学ぶ

歴史から多くのこと学ぶ

ジムロジャーズは大の歴史好きとして知られています。

彼から言わせれば、経営の仕方なんかを学ぶよりも歴史を学んだ方がずっとためになるらしいです。

特に、昔から今に至るまで伝えられている言葉には人間の普遍的な真理があると言います。

『立ち止まらなければ、あなたはどんなにゆっくりと進んでも問題はない』

『考えのない学びは無駄である。学ばずに考えてばかりいては危険である』

これらは彼の好きな孔子の言葉です。墓参りをわざわざしたほど、孔子の大ファンらしいですね。

歴史はただの暗記科目であるとばかり考えるのではなく、あらゆる思考の材料がつまっている宝庫であると考え直した方が良さそうです。

常識を疑え

常識とは時間や場所によって簡単に変わってしまうものです。

今の江戸時代の常識はもちろん今の常識とは違いますし、10年前の常識だって今には通用しませんよね。

ロジャーズ曰く、大体15年先には今の常識が変わってしまっていると言います。

100歳まで生きるなら、生涯で6回も世の中の常識が変わってしまうことになりますね。

危機の時代において常識的に物事を考えていては変化に耐えられませんし、新しいことを生み出すこともできません。

普段から常識とされていることに対して、ただただ従うのではなく自分の考えを持っていくことが大切かもしれません。

「危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来」まとめ

「危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来」まとめ

今回は伝説の投資家から、危機を乗り越える考え方について学んだ内容を紹介していきました。

コロナの影響下でも楽しく暮らしていくためには、危機に対する根本的な対策法を知っていくことが大切になってきそうです。

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